勝手にれびう

めいんこんてんつ。
「オレが手に入れたものについてくだらないことを熱く語る」というテーマはあるけれども、ネタ不足の際にはどうなることやら、オレにも分からん。

 

 11/14(水)

 なんか、そこいらじゅうで書いているような気がするが、「ピースメーカー」にはまったおかげで、久々に「誠の旗のもとに集った狼たちの魂」が疼いて仕方ない。つーわけで、押入れから引っ張り出してきたよ。「燃えよ剣」
 前に役所公司主演のビデオについては、れびうしたが、コレはその原作。著者はかの司馬遼太郎。オレが司馬遼を読み始めるキッカケになった本(と言うても、最近は歴史小説は全然読んでないなぁ)。実際、新撰組に興味を持った際に「これくらいは読んどくべきだろう」と軽い気持ちで買ったのだが、もうどっぷり。最早後戻りは出来ません。
 内容に関しては今更という感も強いが、まぁ、新撰組鬼の副長「土方歳三」の武州時代から、京に上り新撰組結成、その後池田屋事変を経て、戊辰戦争、函館五稜郭での戦死までを上下2巻にわたって書ききった、新撰組(つか、土方)ファンにはまさにバイブル。
 あくまで小説であるから、そこには多分に作者の私情も入っているだろう。実際、函館での薩長の甲鉄艦との戦いの際、土方はそれまでの艦隊戦と違い、横付けして敵の艦に乗り移るという、日本初の接舷攻撃をやったとなっているけど、これはどうやらフィクションらしい。嗚呼、残念。しかし、フィクションだろうとなんだろうと、オレの中での土方像はコレ。最近坂本竜馬が単なる薩摩のエージェントだった、という話しを良く聞くけど、それじゃツマンナイでしょ。まるでリアル志向に走りすぎて、エンターテイメント性を忘れた某哀戦士のようだとは思わないか、諸君。君たちの愛してくれたガルマは何故死んだ
 嗚呼、しかし、この本のナニがヨイかって、それはもう、お雪さん(ヲイ)。
 イヤ、土方が京に着てから出会った江戸の武家の女性(25歳くらい)なんだけどね、この本の冒頭で女を姦りに出かけた土方が、この人の前だと、なんか素直になるのだよ。見ていて非常に微笑ましい。しかし、役所公司版では、この役は何故か、谷村チンペーに乳揉まれまくり「小川知子」が演じていた。却下〜。断じて却下だ。オマエの何処が25じゃ、固羅〜(失礼)。
 嗚呼、そうそう。この本には、ピースメーカーの主役、市村鉄之助くんもちゃんと登場している。ま、少しだけだが。ピースメーカー読んでから、確認するのも一興というもの。
 しかし、土方歳三、享年35歳。オレが其処に行くまであと10年。とてもこの人のようには生きられんなぁ、と思う今日この頃。せめて「あるていすと」と呼ばれるような人になろうか。嗚呼、あるていすとというのは、芸術家のことではなく、「奇妙な人」の意味ね。

 

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